【完】ヒミツの恋を君と。
「その後、晴くんはもうあたしのこと見てくれなくなって、あたし寂しくて、寂しくて」


「……」


「祐樹くんからは何度も告白されて、寂しさから逃れたくて、祐樹くんと付き合うことに…したの」




晴と、美月先輩と、祐樹先輩の過去──


美月先輩の話しを聞きながら、晴が話してくれた過去の話を思い出した。



晴が祐樹先輩に殴られた後、店長に拾われた時の話。


それは、高校に入ってすぐの話しで、

『その頃、何もかもがどうでもよく感じるくらい疲れてた』って言ってた。


そんな風に自棄になるほど晴が落ち込んでいたのはきっと、美月先輩のことがあったから…だよね?




美月先輩は『晴くんがあたしのこと好きなのかどうなのかもよく分からなくなってた』って言ったけど、


きっと晴は本気で美月先輩を好きだったんだと思う。




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