【完】ヒミツの恋を君と。
勘違いだったかもしれない。


美月先輩のその目は一瞬で、すぐいつものニコッとした顔に戻る。



「うん、確かに晴くんは人一倍情が深いかもしれない」


「……」


「まだあたしのこと思っててくれてたみたいだし…」


「…え?」



美月先輩の言葉に頭の中が真っ白になっていくあたし。

美月先輩が綺麗な笑顔を見せた。



「あたし、夏休みの前に、晴くんのこと呼び出したの」



パソコンルームで見た晴と美月先輩を思い出した。



「その時、晴くんにあたしの気持ちを打ち明けたら、『2人で祐樹から離れよう。一緒に東京に来て欲しい』って言われたの」


「……」


「だから祐樹くんとは別れた。あたしも晴くんを追いかけて東京の大学に行こうと思ってる。向こうで、2人で一からやり直したいと思ってる」


「……」


「晴くん、その時キスしてくれたの……」


「……」



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