好きって言うまで離さねぇ。



うわぁ……抱き締められてる!?



「ったく、反則だろ……」



頭上から聞こえてくる冬哉の照れたような声。



「俺も、愛してる」



───ギュッ



強く抱き締められると同時に、私の心臓も暴れだす。



「つーか、俺の方が愛してる」



………絶対に冬哉の方が反則。



それから、磁石と磁石が引き合うように唇が重なった。










『今日から俺の嫁な?』



そんな強引な婚約だった。



でも、いずれ──…本当の奥さんにしてね?



その瞬間、大きくて鮮やかな花火が打ち上がった。











【完】
< 341 / 359 >

この作品をシェア

pagetop