忘れ去られたキオク
ふいに頭の中に響いた言葉。
『...シーナは、嫌な過去を全て忘れてしまっている』...。
嫌な過去は、忘れる...。
っていうことは、良い過去は覚えてるってこと?
え、じゃあ...「...シーナ? 大丈夫か?」
考えることに夢中になって、無言になったあたしを、エルネストが心配してくれているのか、声をかけてくれた。
ハッとして、一拍遅れて返事をする。
「あ、うん、大丈夫...」
「...もしかして、過去のことか?」
「え...?」
ゆっくりとエルネストを見る。
