死神の見習い
<ホンマ…閻魔さんに爆笑されたわ。閻魔帳載っとらんねんて。逝き場が無いんやと、しっかりお手伝いしてから来いやて…わかったか?慎也>

クスクスクス…

俺の熱弁回想録が終わった頃、慎也を見ると可笑しそうに肩を震わせとる…


<なんやねん!!お前が聞くさかいに言うたったのに!!>

「フフッ…ごめん。お兄ちゃん。まさか石鹸で死んじゃったとは思わなくて…フフフフッ!!」


確かに間抜けな死に方。しかもあの世でも計算外だったとなると笑うのも納得いった。

まぁ…閻魔さんも腹捩れとったみたいやし…しゃあないか…

俺は、慎也の笑いが収まるのを眺めていた。
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