死神の見習い
俺の返事に急に黙り込む慎也に俺はいつもやったら聞かれる質問をしてみた


<………いつ死ぬか知りたいか?>

「知らなくていいよ」


予想外の答えを即答された。


<なんでや?>


慎也はキョトンとした顔をして俺を見て、口を開いた


「んー…知ってたらその日が来るのを毎日数えそうだから??」

<そやかて、それまで好きな事だけして過ごしたらええやんか>


俺は死ぬと気付いてて、まだ子供の慎也にキツい事聞いてるのは分かってた

分かってたけど知りたかった


「好きな事…学校行きたい。朋樹君と遊びたい。でも僕、心臓悪くて出来ないから…いい」

<なんでやねん!!したらええやないか!!その日まではできるやんか>


慎也は困った顔をして笑っていた
これでは俺の方が子供のみたいや
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