秘密の夜
秘密の夜
今夜は、私が大好きな、とある人気インディーズバンドのライブ。いつもは彼氏と一緒に行くんだけど、急な仕事が入ったらしく、今日は仕方なく、ひとりで観に来た。

無事にライブが終わり、ライブハウスを出て、駅までの道を足早に歩く。緩やかな坂を登りきった所で、後ろから、誰かにポンと肩を叩かれた。


「えっ?」

驚いて振り返ると、そこには、ついさっきまで、甘いハスキーヴォイスでステージを魅了し、沢山の歓声を浴びていた、人気バンドのヴォーカルの彼が立っていた。
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