ライブラリ
扉が閉まると、ガチャリ、と鍵の閉まる音がした。

「今日は、髪、おろしてるんだね」

不意に後ろから、彼が私の髪をすいた。

「…変、かな?」

「いいや?やっぱりこっちの方が、俺の好みだ」

そう言うと、彼は後ろからぎゅっと抱きしめてきた。

「君は本当に、悪い子だね」

憧れだった先輩が、この図書室で働いていることを知った。
そして、どうしてもそのときの想いが忘れられなくて、今もこうして会いにきてしまっている。

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