オオカミとお姫様
「玲央、お疲れ様でした」

「あぁ」

詩音に冷たい態度をとる。
そんなことしたくないのに。わかってる。
俺の醜い嫉妬だってことくらい。
子供の独占欲だって。
だけど、この感情を抑えることもできなくて…

「あっあの」

「…キャプテン」

「キャッキャプテン?」

詩音が驚いたようにかえす。

「なんで、お前の事名前で呼んでるの?」

「…えっ?」

名前で呼ぶくらい親しい仲なのか、それともあの人が勝手に呼んでるだけなのか。
後者の方ならまだすっきりできる。

「すっすみません、わからないです…」

でも詩音は曖昧な答えを返した。
まぁわからないってことは少なくとも親しい仲ではないだろう。
けど、そう確信できる答えなわけではない。
どんどん独占欲に染まっていく。
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