アンラッキーなあたし
「なんだよ、その態度!占ってやんないからな!」

若い女子=あたしの信者

という身勝手で傲慢極まりない思考に切り替わった、半分占い師さくらのあたしは、若い店員の背中に向ってわめき散らした。

「桜庭!」

「なんだ、千葉!ちば、ちば、ちば!ばーちー!」

「いい加減にしろよ。もう帰るぞ」

「帰らない!あんたもぐいぐいいきなはれ」

女の子が置いてったビールをあたしは千葉の口元に無理やり押し付けた。

「ほれほれほれほれ」

スケベおやじのような口調で千葉にからみまくり、どんどん酒を飲ませ、そして、飲んだ。

「ほれほれほれほれぇ」

「やめろ、桜庭…」

浴びるように酒を飲みまくり、絡みまくり、悪態をつきまくる。そうこうするうちに、あたしの意識はだんたんと曖昧になっていった。
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