アンラッキーなあたし
そんなある日、千葉が狂喜乱舞しながら仕事から帰ってきた。

「おい、桜庭!当たったぞ!」

「た、宝くじですか!」

今日は、一攫千金を夢見て買った宝くじの当選発表日だった。が、もちろんあたしは外れていた。もしかしたら千葉は当たったのかもしれない。

「そんなことより、もっとすごいことだ」

今朝発表の宝くじより高額当選?それって、LOTO6?それともトトクジ?

人事ながら、あたしの鳩胸は高鳴る。

「違うよ。下手な鉄砲が当たったんだ」

はぁ?下手な鉄砲?

興奮気味の千葉とは対照的に、あたしの興奮はすっかり冷めていた。千葉は狩人にでもなったのだろうか?

「だから、お前を紹介してくれって人が見つかったんだよ!」

わー!そりゃ宝くじが当たるより確立低いわ!って、おいおい…。どういう意味だよ!

言いたいことは山ほどあったが、けど、あたし自身驚いていた。

「ま、まじですか?」

「おう、まじだ」

千葉はポケットから携帯電話を取り出すと、メールを見せてくれた。

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