アンラッキーなあたし
とうとうあたしの不満は爆発た。

「千葉さん、あたし、居候の分際でこんな事言える立場じゃないけど、弥生ちゃんの態度は目に余るものがあります。」

夕飯のカレーをぐちゃぐちゃにかき混ぜながら抗議する。千葉とゆっくり話しができるのは、弥生が遊び歩くこの時間のみだ。いつからか、あたしはこの時間を心待ちにするようになった。あたしの作るご飯を、千葉は美味しいと言って食べてくれる。お前と暮らして良かったわ!そう言われたことも一度や二度じゃない。この時間だけは、千葉に必要とされている。

「弥生はワガママだからなぁ。仕方ないよ、今傷ついてるだろうしさ。大目に見てやってくれよ」

仕事では厳しい千葉も、なぜか弥生にはアマアマなのだ。

何、それ?あんた一体どこまでお人好しよ?自分を振った女じゃん?まだ彼氏と別れてないんだよ?ここへだって眠るときに帰ってくるだけじゃないか。

つい最近だって、夜中に電話でたたき起こされ、飲み会の場まで迎えに行っていた。それでも文句一つ言わない千葉を見ていると無性に腹が立った。都合よく使われてるだけじゃないか。
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