アンラッキーなあたし
「ねぇ、さくらさん?そんなにメールばっかして疲れない?」

携帯を片時も離そうとしないあたしに、弥生は呆れていた。

「全然!アタシたちラブラブですから!」

「なら会えばいいじゃん!」

「ほっといてよ!」

「まったく、わけがわからない」

弥生がそう言うのも無理はない。あたしとシンディーは、とりあえず、付き合ってはみたものの、一度も会った事がないのだから。

付き合ってからも、相変わらずメールだけの関係。そのくせ、付き合ったとたん、シンディーの要求は激しくなってきた。

メールは3分以内に返す事。
どこかへ行くときは行き先を告げ、帰宅後もメールで知らせること。
どうしても返信できないときは、その理由を説明する事。
絵文字は3つ以上使うこと。

etc…。
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