アンラッキーなあたし
こういうシチュエーションに慣れていないあたしは、黙ってやり過ごす方法しか知らない。すると、千葉が話題を変えてくれた。

「そうだ!お前、例のやつとどうなった?」

「例のやつ?」

「ほら、アンディーだよ」

シンディーですが…。

「あぁ、彼ね?ラブラブだよ!今度、ついに会うんだ!何着てこうか考えてるとこ!」

あたしは無理やりテンションを上げた。

「そうか?そりゃ良かった。安心したよ!おめでとうさん!」

千葉がほっとしたように笑った。

おめでとうさんなんて言わないでよ…。

< 295 / 354 >

この作品をシェア

pagetop