アンラッキーなあたし
「んなわけねえだろ。お前の事だからホームレスになってたりしてな、なんて思いながら一応近くの公園覗いたわけよ。そしたらリアルにいたからびっくりしたぞ」

すごい!テレパシー?死ぬ直前(生きてたけど)、千葉に会いたいと願ったあたしの思いが届いたのだろうか?

感動するあたしに、

「お前、すんげぇうわごと言ってたぞ?」

千葉が笑いをこらえている。

「な、なんて?」

まさか千葉の名前を呼んだんじゃ…。

「ケーキとか、焼き肉とか、ラーメンとか…」

こらえきれなくなったのか、千葉が腹を抱えて笑った。

「うっそー!」

「いや、マジで」

それって、ある意味、名前呼ぶより恥ずかしいのでは。たまらず。あたしは布団の中に潜った。
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