アンラッキーなあたし
占いの館には、灯りが灯っていた。

「どうした?」

ドアの前で立ち止まるあたしを千葉が心配そうに覗きこむ。ルコ先生に会うのが恐かった。

「大丈夫。俺がついてるって」

察したように、千葉が、あたしの頭を撫でてくれた。

こうなりゃ死刑台の上まで道連れにしてやると思ったが、それを言って千葉にエスケープされたら困るから黙っていた。

「じゃ、行くぞ?」

「は、はい!」

千葉がドアをノックしようと手を振りかざす。

「入りなさい。」

トントン…。

順番が逆である。

ノックの前に返答が帰ってくるなんて、まるであたしたちが来る事をしっていたみたいではないか。思わず、ぞっとした。
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