《爆劇落》✪『バランス✪彼のシャツが私の家に置かれた日』
「三浦さんの役割ってなんですか?」

「ええ、なんて言うか……あとから来て」

あとから来て? 耳をそばだてる私。

「合コンで必要ない駒を排除する役割」

はい? 聞き間違えでしょうか? 必要ない駒を排除する……役割とおっしゃったように聞こえた。

困惑が混乱に変わった。今、あまりにも失礼な事を言われたような感じを受けた、果たして気のせいだろうか?



「なんていうかイケメンって案外、らくじゃないんですよ?」

はあ? 何を言い出しちゃってるの、この人。自分をイケメンだと平然と言ってのけたよ。確かにイケメンだけれども、自分で言う? しかもイケメンもらくじゃないと、まるでイケメンという職業でもしているみたいな言い草だ。

夢だ、これこそ夢だ。こんなのが現実だとしたら、そりゃあ神様あんまりというものだ。

神様! これは、久しぶりにゴージャスなイケメンと話して気分よくのぼせた私に対する罰なんでしょうか? 私は何かいけない事をしでかしたんでしょうか? ただ、合コンの人数合わせに呼ばれて参加しただけですけど……まさか、それがいけなかったの?
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