無愛想な彼に恋しました


「たぶん、理由なんてあの後輩君の事なんだろうけどさ」


先輩はこう言う時こそ鋭い。


しおりちゃんと一緒。


流石兄弟だと感心してしまう。


「琴音、これから予定は?」


「予定ですか…?特にありませんけど」


「それじゃ、俺に暫く付き合ってよ」


そう言うと私の答えも聞かずに手を握り、走り出す先輩。


< 509 / 634 >

この作品をシェア

pagetop