【あなたと私で創るものがたり】
【仔猫と野ねずみ】



 ぼくの飼い主さんはいつも同じ時間にいなくなる。

 もちろん仕事だということはぼくは解ってる。

 だから、帰ってくるまで一人でお留守番をしている。

 いや、最近は一人じゃなかった。

 ぼくのえさ箱に頭から突っ込んでる毛玉がいる。

「じーちゃんてどこに住んでるの?」

「わしは孤高のハムスターじゃ」

「飼い主さんは男の人?」

「孤高のハムスターじゃと言うておろうが。人に飼われるなどといった愚劣(ぐれつ)きわまる存在ではない」

 とか言いながら、飼い主さんが置いてったぼくのえさを食べている。

 じーちゃんがどこから来たのかはわからない。
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