隣に座っていいですか?
貴方に包まれて

それから
桜ちゃんに会えて
話ができたのは

三日後の朝の話。

いつもなら
私の姿を見ると『いくちゃん』って駆け寄ってくれるのに

「いくちゃん。おはようございます」
笑顔を見せてはくれたけど
行儀よくお友達と歩きながら
お店の前を掃除する私に軽く言い、手を振っておしまい。

桜ちゃんの登園時間に合わせ、玄関掃除をしているのに。

恋人の心が見えなくなり
ただ待つだけの女子みたい。

肩を落として店に入る。

「桜ちゃん行ったか?」
頑固親父が声かける。

「うん」

「可愛いよなぁ」
桜ちゃんの名前を出すと、みんなニコニコ。

可愛い桜ちゃん。

あれから
なんだか
そっけない

気のせいかな。

私
嫌われたかな。

桜ちゃん
達也が好きだったのかな
初恋の相手とかだった?

桜ちゃんに
嫌われたくないなぁ。

幼稚園児に一喜一憂。

何をやってんだろ私。

< 72 / 307 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop