わたしは彼を殺した、そして彼に殺される〜50years later〜
「あの、天国には死んだ人がいるんですよね?」

「はい、天国といっても先ほども言いましたが地上とあまり変わりませんよ」

「なら、たくさんの人がいるんですか?」

「地獄ほどじゃないですけど、そうですかね。どうしてですか?」

「会って一言、お礼が言いたいから…」

「なるほど、その方にですね?」

「ええ、あの人のおかげで、わたしは無に行かなくてすみました」

わたしは…

あの後、何度も彼を忘れたくて辛くて、 辛すぎて………

消えたくなった、

それは事実。

そのたびにもらった指輪を眺めたり、

公園にいって楽しい思い出を浮かべては…

自分はひとりでないと言い聞かせた。
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