気まぐれ王子とサル女



「...それじゃ。」



そう言って、
その人は私に背を向けて
教室へと戻ろうとした。



「ちょっ、ちょっと待ってよ!」




「なに?」




さっきとは裏腹に
面倒くさそうな顔つきで
その人は振り向いた。




「あのっ、名前を!
...教えてください。」




< 6 / 213 >

この作品をシェア

pagetop