[仮]ヒロインは私⁉
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「あーもう!ママの馬鹿っ!」
こんな知らない街でひとりぼっちになってしまったのか私は。
次々と零れ落ちそうになる涙を、また袖で拭う。
キャメル色のカーディガンの袖は、涙のせいか濃いブラウンに変わる。
相変わらず地図と格闘していたのだが、沢山歩いた疲れや精神的な疲れで、しゃがみ込んだ。
なんで。なんでこうなるのだろう。
神様はどこまで意地悪なんだろう。
助けの手を差し伸べてもくれないなんて。
自分ひとりで立ち上がるのも、時には無理な時だってある。
「だ、誰かぁ……」
そんな私から漏れた助けを求める小さな言葉は、桜同様儚く散った。