君に逢いたくて~最後の手紙~
「そんな…」



私の顔はもう、涙でぐちゃぐちゃだ。



「っいうことでお前とは別れる。
もちろん写真もばらまくから。
じゃあね。サヨナラ」



そう言って私は、家の外に
放り出された。


ボロボロの服を着て、
立ち尽くす私…。



もういやだ…。



どこか、遠い所に行きたい…。



そうだ!



ちょっと頭を冷やしに行こう。



そう思った私は、私の家で待っている
美夏にメールした。



「遅くなってごめん。大丈夫だったよ。
今日はまだ帰らないから、先帰って。」



返事はすぐきた。



「わかった。先帰るね!
また明日!」



ごめん美夏。



私初めて美夏に嘘ついた。



私はそのまま急いで家に帰り、
服を着替えて、大きなカバンに
荷物をつめ込んでまたすぐ
家を出た。




そして駅に来た私は、どこか知らない、
遠い場所へ行く夜行列車に乗った。
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