君に逢いたくて~最後の手紙~
「うん。あのね、昨日家に帰って、
まだ晩ご飯には早かったから、
私の部屋で話してたの…」


美夏は私の顔を見て、
「うん!」と相づちをうつ。


「それで、隼人たちが慶介君と
仲直りしたっていう話をしてる時に、
隼人の顔が近づいてきて、
そのまま…」


私は自分で言って恥ずかしくなる…。


「キャー、そうなんだ!
よかったね!」


「うん」


美夏、テンション高過ぎ。


「で?どうだった?」


…はい?


どうだった…?


「…ど、どうって?」


「だから!どんな感じだった?」


…どんな感じって……


「…甘い…味がした…」


…は、恥ずかしい…!


「そうなんだ!」


「うん」


美夏のテンションはさっきから
上がりまくっている。


私はそんなこと聞かなかったのに…


仕返ししてやる!


< 79 / 209 >

この作品をシェア

pagetop