君に逢いたくて~最後の手紙~
「行ってらっしゃい。気を
つけるのよ?」


「うん。いってきます」



「お邪魔しました!」



そうして私たちは家を出た。






「どんな男子が来るのかな?
楽しみだな~」



私と美夏は、一緒に
カラオケまで歩いている。




「私はあんまり乗り気じゃないな」




「うーん。でもまあ、
せっかくだし楽しもうよ!」




「うん。そうだよね。…男子って、
私らの学校の生徒だよね?」




「そうだよ。奈々と同じC組だって」



「ふーん」




「あ、奈々!」



カラオケのすぐ近くまで来た私たちは、


向こうから歩いてくる奈々と



男子3人を見つけた。



「美夏。梨衣奈。今日は来てくれて
ありがとう」



「「いえいえ」」



「じゃあ、中入ろっか」



「うん」




「ちょっと待ってて。私受付してくる」




中に入ると奈々がそう言って




受付をしに行ったから、



私たちは受付の前の椅子に座った。



「男子3人、みんなイケメンだね」



「そうだね」



「どう?彼氏、つくりたくなった?」



「そんなわけないでしょ?私の特別は、
優斗だけなんだから」



「まあ、そうだよね。優斗、
すごい優しかったから」




そんな話を2人でコソコソしていると、


受付を済ませた奈々が走ってきた。



「みんな、お待たせ。部屋行こ!」




部屋に来た私たちは、男子と女子に
わかれて座った。



「じゃあまず、自己紹介しよっか」



私の前に座っている人が、そう言った。



「俺、向井隼人」



「俺は三浦亮太。よろしく!」



「俺は、松本慶介」



私の前に座っている人から順番に
自己紹介した。



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