鳥かごの少女
首輪と手枷
わたしはわたしをみたことがありません。

わたしのめはほうたいをまかれ、ぬのでふさがれてしまうのです。


わたしはわたしのほんとうのなまえをしりません。

いまのなまえはごしゅじんさまがわたしをよぶときのあいしょうなのです。


わたしはせかいをしりません。

ごしゅじんさまがわたしをきたないものからまもってくださるのです。


わたしはわたしのためではなくごしゅじんさまのためにいきるのです。

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