【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
やがてお祭りの会場に着くと、沢山の人
で溢れかえっていて。
この中を歩いていくのかと思うと、気が
滅入る。
「すごい人だね。適当にいくつか食べ物
買ってから、すぐに花火見に行こう」
「どこかいい場所があるの?」
そう聞くと、香坂は頷いて。
「とっておきの場所があるんだ」
ニッ、と笑った。
それから、本当に適当に、目についた商
品を幾つか買ってから、連れてこられた
のは、公園だった。
お祭りの場所からはちょっと離れていて
、辺りは真っ暗で、私と香坂以外は誰も
居ない。
「ほんとに、ここから花火が見えるの?
」
「見えるよ。すごい穴場なんだよ。誰も
いねーし。周りよりもちょっと地形が高
いから、花火を遮るものも無いしな」
そう言いながら、お祭りで買ったたこ焼
きを頬張る香坂。