【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
顔を上げて、私は僅かに目を見開いた。
「和馬君……」
目の前に立っていたのは和馬君で、彼も
目を大きく見開きながら私を見つめてい
た。
「……なんか、こうやって話すのすげー
久しぶりだよな」
「……うん」
ちょっと微笑む和馬君に、私も曖昧に笑
った。
あのクリスマスの翌日から、和馬君とは
とても大きな距離が開いてしまって、必
要最低限しか話さないような関係になっ
てしまっていた。
自分が裏切ったくせに甘い考えだなんて
わかっていたけど、でも、それでも、和
馬君と前みたいに話せないのは切なくて
、辛くて。
だから今、すごい嬉しい。
また和馬君が声を掛けてくれたことが嬉
しかった。