明日、あなたが目覚めたら
第一章 オレンジ色の背中





『すきだよ』


と、その想いさえ伝えれたなら
それでよかったのに。



君の本当の気持ちを聞くのが怖くて。


“もう、すきじゃない”
と突き放されるのが怖くて。








私はこの距離をみないふりして、

オレンジに染まる彼の背中から
静かに目を逸らした。




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