夢旅
視界を包んでいた木々が

一瞬にして消えた……。


そう……


俺たちは崖に出てしまった……。


もう無理だ………



本当に逃げられないんだ………



運命は………


未来は………



変えられなかった………。



「追い詰めたぞ!!
そこから動くなよ!!」


追っ手の先頭に立つ男が言った。



「お嬢様をさらうとは!!」



男たちは俺を睨みつけ、

銃口を向けた。


崖を背にして立ち、


男たちの方を見て俺は絶望しか感じられなかった……。


何十人もの人が、

そこにはいた。


そりゃそうだ………



小さな国とはいえ、

一国の王女が連れ去られたんだ………。



これくらいの追っ手がいてもおかしくない………



最初から無理だったんだ………


俺は、

俺に寄り添うユイをみつめた。



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