睡魔をイケメンに擬人化してみた
睡魔は右腕をあげて、なつみの前の席に座っている男性社員の背中を人差し指で「すぅーっ」となぞった。
この理解不能な状況にもかかわらず、睡魔の横顔の、あまりの芸術的な美しさに、なつみは見惚れた。
男性社員の体は睡魔の指が動くのに合わせて前に倒れこみ、机に突っ伏してしまった。
睡魔はそのまま右腕を上げ、まるで指揮者のようにふわっと空を掴んだ。
次の瞬間、会議室は静寂に包まれた。
会議室内の、なつみと睡魔をのぞく全ての人間が、眠りについていた。
「な、ななな何やってんの!?なんなのあなた!?」
なつみは混乱しながら、一方で、なぜか冷静にこの場を観察して「こりゃたまげたわ~」と思っていた。