なんで俺じゃあかんねん
「お!先輩らやん。」
この高校は食堂の上が体育館だから、階段をくだるまえに体育館の中が少し見える。
中では、真田先輩を含むバスケ部の2,3年生が練習をしていた。
昼練かな?
「早く、あん中入ってボール触りたいで!」
「おまえ、先輩たちと張り合うのは無理やろ〜。」
リキトの言葉に斉藤は「そやな~!」とか言って笑っている。
そうかな・・・・
言っちゃ悪いけど、俺の方が上手いと思う奴はいる。
まあ、ワンオンワンやってみなはっきりはわからんけど、スピードとかキレとか見てたらなんとなく。
でも、あいつはやっぱ別格やなあ。
俺の視線の先にはドリブルをする真田先輩。
「うわ!あの先輩のドリブル、はやっ!!」
「真田先輩?」
斉藤の声に思わず反応した。
「え?ハル、おまえもう先輩の名前覚えたんか?」
「・・・んーまあ。」
真田先輩しか知らんけどな。
「すごいな!俺、まだその、真田先輩?がエースやってことしかわかってないのに。」
「ハルは記憶力良いもんな~。」
俺がなんで覚えてるかその理由を知っているのか否か、リキトはヘラヘラ笑った。