贖銅(ぞくどう)の刑
最終章・贖銅尽きて、それから…
…私の目的は、あくまでお前から罰金を支払い続けさせる事。

確かに、お前の娘、千歳が私の所に来たところで、今更その娘に過去の真実を伝える意味は、正直ない。-

-あ、茜、それじゃあ…-

-いや、その時は…私と千歳が出会ってしまうとすれば、それは運命だとして、千歳に全てを伝える。-

-ええっ!?-

-…第一、そこまでたどり着いちゃったら、いつまでも隠し通す事は、不可能だろ?

千歳に、私の所までたどり着かれて、全てがばれて、身代わりの千歳がいなくなる。

つまり、お前の払う銅銭が尽きてしまう。

さあ、そこからが今後のお前の、自分の不始末に対する、本当の意味での、人としてどうこの問題に対して向き合わないといけないかが試される時だ。

…そろそろ、人や物任せでなく、自分の身をもって事を解決してみろ!

…上手く解決できたなら、その時はお前の事を許してやっても良いし、千歳にも、本当の光ある未来を返してやっても良い。

話は、これまでだ。-

-ちょ、ちょっと待ってよ茜っ!-

-何?話してくれない?

お前との話し合いは、もう終わり…-
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