裏切りの恋
「おつかれ!夕菜」
「ありがとう!」
家に帰ってからも、明が乾杯してくれた。
ご飯は食べて帰ってきているので、いつもの缶ビールのみだったけど。
「でもほんと意外だったよなー。まさかここで辞めるとは…。
夕菜はあの店気に入ってるから、卒業までやってるのかと思ったよ」
「うん……」
明はビールを片手に持ちながら、今も納得いってないような顔振りで話をしていた。
あたしだって予定外だった。
本当はあと5か月、あそこで働いているつもりだったのに……。
「やっぱ、こんなに自由に過ごせるのも、学生で最後だしさ!
最後の最後は、思い切り遊んでもいいかな、って思ったんだ」
「そっか。ま、それはそれでアリだな」
明は基本、あたしが決めたことには文句は言わない。
だから今回も、それを聞いて特別反対意見はしなかった。