裏切りの恋
 
「もしかして心配してる?
 あたしが明のもとに行っちゃうんじゃないかって」

「……」


少し冗談っぽく、裕翔の顔を覗き込むと、裕翔は何も言わず目線を逸らした。
その顔は、少し拗ねたようにも見える。


「え、図星!?」
「うるせぇ」
「ちょっ……」


裕翔はこれ以上からかわれるのが嫌になったのか、そのままあたしの唇をふさいだ。

ゆっくりと唇が離れると、あたしは嬉しくなってにこっと微笑んだ。


「裕翔かわいい」
「お前、調子にのんな」
「やぁっ……」


今度は抱きしめていた腕が動いて、あたしの体の弱いところをさぐっていく。

長湯しすぎてのぼせていることもあり、頭も体もくらくらになる。


「だ…めっ……」


結局あたしは、裕翔に敵わなかった。
 
< 189 / 357 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop