裏切りの恋
「夕菜……」
城崎さんはあたしの顎をとらえると、唇にキスを落とす。
一度唇を離したかと思うと、今度は噛みつくようなキス。
「ふ……んっ……」
息づきさえままならなくて、それでももっともっと絡めてほしくて、
あたしは彼の頭に腕を回した。
彼の手が、あたしの太ももを伝う。
ビクンと体が反応し、彼の体に体重をかけた。
城崎さんはあたしの体を抱きかかえると、そっとベッドへおろした。
「城…さきさん……」
「裕翔」
「……ひろと…」
言われるがままに、彼の名前を呼んだ。
でもどこかで覚えがある。
そんなやりとりを……。