抹茶モンブラン

 独りに慣れるわけはない。

 孤独は人間を殺すと、光一さんと話したばかりだ。
 だから、今勉強する事で一時苦しさから逃げているだけなんだというのは分かっている。

 でも、私にはそうするしか道が見えない。

 こういう日々を過ごすうちに、もしかしたらまた別の道が見えるかもしれない。
 そんな可能性を考えながら、私は痛む胸に気付かないふりをしていた。
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