恋愛日記


「はい」

病室のドアが開くとそこには笑顔の看護師さんが立っていた。



「菜知ちゃん、はい、プリン」


笑顔で置かれたプリンはいつものメーカーのものだった。

「これ、看護師さんが?」

私が疑問に思っていたことを口にすると、

看護師さんは首を振った。


「えっと、じゃあ誰が……?」

「それは言えないの。約束してるから

でもね、その方は菜知ちゃんがいっつも笑っていてほしいんだって」


誰だろう?
私がいつも笑っていてほしいと思う人。


お母さん?お父さん?
友達?




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