理想の男~Magic of Love~
「――どうしようもないくらい、幸せなんだけど…」

藤が呟くように言った。

「やっと愛莉と結ばれて、もう何だかわからないくらい」

「――んっ…」

藤の言葉に、私は答える。

「夢だったらどうしようって思ってる…」

呟くように言った藤に、
「――私も夢だったらどうしよう、って…。

藤と結ばれたのに、目が覚めた時に何もなかったら…」

「――愛莉…」

私の言葉に答えるように、藤が私の名前を呼んで唇を重ねてきた。

上も下も繋がって…このまま溶けてしまったら、どうしよう?
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