総長が求めた光 ~Ⅳ獣と姫~
わかってるよ。


もう、これ以上は聞かない。


探らない。


俺だけ知らないってのは淋しいけど、さっきもアサが言ったとおりまたこいつらに守られてるんだ。


もう、守られる立場じゃなくて守る立場でいたいのに。


でも、前の戦争みたいなんじゃあまだ、ダメだよな‥‥


すでに、遥か彼方を走っているアサの背中を見ながらもう一度思った。


「もっと、力が欲しい‥‥っ」


こんな小さな拳でも守れるぐらい。


こんなガキな俺が、好きになった人くらい守れる強さが欲しいっ


「アサ、待てよっ!」


だから、待っててくれよ


< 68 / 115 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop