浮気は、いいよ。



飽きもせずに、ひたすら洗濯物を眺めていると



ーーーーピンポーン



玄関のチャイムが鳴った。



幸太郎はシゴトのハズ。



幸太郎だったらどうしよう。




泣いていた事を隠せる様な顔をしていない。



恐る恐るインターホンに近づく。




ーーー悠介だ。




悠介だってシゴトのハズだ。



「悠介、なんで」




玄関を開けると、驚いた顔の悠介がいた。



「なんつー顔してんだよ。 シゴト抜けて来て良かった。 電話掛け直しても全然出ないし、心配したんだからな」



やっぱり、相当酷い顔をしているんだ、ワタシ。



てゆーか……。



「電話?? 掛けてくれたの??」



「掛けまくってくれましたー。 出ろ、ばか」



悠介がワタシの頬を引っ張ってニッと笑った。



「ごめん。 洗濯してて、気づかなくて………。 取り敢えず、中どうぞ」



「おじゃましまーす」



悠介を中に入る様に促すと、悠介は引っ張ったワタシの頬を軽く撫で、靴を脱いだ。
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