浮気は、いいよ。
悠介が静かに再生ボタンを押した。
しばらくして、あの音たちが聞こえてくる。
さっきより少し冷静になったワタシに襲ってきたのは
やっぱり吐き気だった。
両手で口を押さえ付けてトイレに駆け込む。
涙が、よだれが、鼻水が
身体中のありとあらゆる穴から、体内の水分が垂れ出している様だった。
「優里、ダイジョウブか⁇」
悠介がトイレのドアをノックした。
「…………うん」
やっぱり『うん』しか言えなくて。