愛言葉
「真祐くん…」
「ほら、授業始まる。席座って」
「うん」
今、どうしようもなく真咲に会いたい。
真咲に抱きしめて欲しい。
でも、どうしてそう思ってるのかはわからない。
ただ、真咲の温もりを感じたい。
私は、真咲の体育着をギュッと握った。
■ SIDE MAHIRO ■
相模はいつも目を見て話すのに、全然目を合わせてくれない。
これで、相模が俺を避けだしたらどうしよう。
いや、でも男として俺を見てくれるようになった方がいい。
俺にもチャンスができたってことだから。
俺は、顔を赤くして全然授業に集中できてない相模を見て、ふっと笑った。