愛言葉




家に帰ると、先に着いていた兄貴がものすごい形相で俺を待て構えていた。

「何」

「お前なあっ!」

「説教なら後にしてくんない?風呂入りたいんだよ」

「さっさと入れ!バカ!」

兄貴に言われたくない、と思いながらも俺は風呂場に向かった。

汗でベタベタして気持ち悪ィ。
俺は、ふと思い出して、バックの中から体育着を取り出した。

匂いを嗅ぐと、ほのかに相模の匂いがした。
俺、変態みたいだな…とか思いながら、洗濯機の中に放り込んだ。



風呂から上がり、リビングに向かうと兄貴がドカッとソファーに座り俺を待ち構えていた。

「真祐、座れ」

「おやじかよ」

「うっさい!」

兄貴から聞き出されることはアレしかない。



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