アオ×ソラ2~music is special!!~

 「でも、真瞬は…瀬名の夢叶えてやりたい
  んだろ?」

俺が頷くと郁月は天井を仰いだ。

 「アイツら、デビューするかしないかで瀬名  のことは確実に引っ掛かってるよ。
  特に翡波とかさ?」

意外と熱いからな、アイツも。

 「たまには自分の気持ち押し殺すこともしな  きゃいけねぇのかな。」

郁月の言う通り…

瀬名のことがやっぱり引っ掛かってるよ、俺も。

 「真瞬はリーダーだしね。
  色々考えるべきところもあるよな。」

答え出せねぇや。

自分で言っておいてって感じだけど。

 「お前は頑張ってるよ、真瞬。」

そう言って郁月は俺に背を向けて歩き出した。

 「サンキュ、郁月。
  ちょっと気持ち軽くなった。」

背を向けたままひらひらと手を振る郁月の背中は遠くにいても大きく見えた。
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