アオ×ソラ2~music is special!!~

家を出ると、一台のタクシーとすれ違った。

乗っていた客と不意に目が合う。

…あれ?

俺は少し違和感を覚えた。

気のせいだろうか?

見覚えのある顔…。

学校の先生…なわけないか。

先生っていう風貌じゃなかったし。

てか、どこ行くんだ?
あの人。

この近くにあんな人が行きそうな場所なんて…。

まぁ、考えるだけ無駄か。

多分気のせいだ。

どこにでもいるおじさん。

普通のおじさんだ。

 「忘れよう。」

車に乗っていた人と目が合うなんてよくある話だ。

何回もあったはず。

でも、無理にでも忘れようとしているってことは今までなかったんだよな…。

なんか不思議っていうか…。

妙な気分になった。
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