天使の歌
「……っ……。」
はっと目を見開くと、綺麗な金髪が目に入った。
「……っは……は……。」
過呼吸になったかのように、苦しい。
息が上手く吸えなくて、セティは顔を歪めた。
「大丈夫?唸されてたみたいだけど……。」
キュティは心配そうにセティを覗き込んだ。
「……ぁ……。」
小さく声を漏らし、セティは目を閉じた。
汗で髪と服が、ぐっしょり濡れている。
「セティ?」
「……大丈夫だ。」
セティは そう答え、体を起こした。
いつの間にか、眠ってしまったらしい。
「……なぁ、キュティ。」
セティは意を決し、口を開いた。