天使の歌
「……キュティ……?」
此方へ走って来る少女を見て、セティは目を見開いた。
キュティはセティと男達の間に割って入り。
「何してるの!?」
両者に、問い掛けた。
「何って……見て解らないか?」
「解るよ!!何で戦ってるのか訊いてるの!!」
キュティは言い返すと、セティを心配そうに見つめた。
「それ、返り血?怪我してない?」
「そんな事 言ってる場合か!!」
セティが思わず叫んだ その刹那。
「よそ見するな!!」
橙の髪の男の手から、雷の神霊(みたま)が飛び出した。