天使の歌

「……キュティ……?」

此方へ走って来る少女を見て、セティは目を見開いた。

キュティはセティと男達の間に割って入り。

「何してるの!?」

両者に、問い掛けた。

「何って……見て解らないか?」

「解るよ!!何で戦ってるのか訊いてるの!!」

キュティは言い返すと、セティを心配そうに見つめた。

「それ、返り血?怪我してない?」

「そんな事 言ってる場合か!!」

セティが思わず叫んだ その刹那。

「よそ見するな!!」

橙の髪の男の手から、雷の神霊(みたま)が飛び出した。

< 56 / 237 >

この作品をシェア

pagetop