ナピュレの恋【完】
なつこはあの時、下唇を噛みしめ耐えていた。
そして“今から、愛してくれる?”の一言に、俺はなつこを抱いた。
沙英子の言葉が頭をグルグル駆け巡る中、俺は抱いたんだ…。
優しくなんか、できなくて…。
“俺は、なつこが好き。沙英子とは、もう終わったんだ”
そんな思いで二人の女性を思いながら、抱いたんだ…。
なつこの気持ちなんて考える余裕も、なかった…。
「最低だ、俺…」
ポツリ呟いた言葉に。
「なつこはね?自分がいなくなれば、裕也くんと元カノが戻ると思ったのよ」
「え」
貴子の言葉に“バッ”と顔を上げた。